2010.02.17
2010-02-17
- 丘の上
ものを右から左へ、左から右へ、まとめて整理して処理して・・
という作業に頭が疲れてくると、思考のバランスを取るかのように 自分が自然や時間にとけた時の風景や感触が、時々断片的に浮かんできます。
以前、フランスとの国境に近い田舎で、小高い丘の頂上にある小さなペンションに泊まったことがあります。
初夏の昼下がり、重い荷物をごろごろと引きながら、丘をのぼって着いた宿。
部屋の中に入ると ひんやりとして心地よく、窓は今しがたのぼってきた道に面していて 古い町並みと遠くまで続く森を、見渡せます。
ペンションの横は、小路をはさんで 頑丈な石造りの教会。何度も同じ箇所を繰り返すオルガンの練習が聴こえてきます。
部屋のベッドに寝転んで、窓から見える真っ青な空を見ながら、長い間そのオルガンの音にじっと聴き入っていました。
「丘の上、何がある?」と直感テストで聞かれたら、そのままその光景を答えにするような場所に出会いました。
「自分の存在はとってもとっても小さくて、
こんなにもバランスのとれた(時間の中)での世界のほんの一部なんだな」
と感じたときのことを思い出すと、緊張がとれて自由な思考に導かれるような気がします。