Blog/2010-09-02

2010-09-02

  • 薔薇

真紅の薔薇が古い建物の周りに咲き誇っていた、所狭しと。
プラハで見た光景です。

時間とともに薄れてしまう記憶の中で、古城や歴史的な建物の周りの花は、訪れた国の印象と結びついています。

広大で美しくシンメトリーに整備されたフランスのお城の庭、可憐な淡い色の花がどの位置から眺めても心和むように感じられたオーストリアの古城、

建物の美しさや圧倒される大きさ、その他のイメージと共に今でも私の中に残るもの。
取り囲む庭の花にはその土地の精神性が現れていたように思うのです。


チェコの 歩き迷った先の辿り着いた庭で 一面に一色咲きつくす真紅の薔薇は、私自身が一瞬飲み込まれてしまうような「色」と、しなやかな強さを持っていました。



軽く、時には物悲しく、美しいヤナーチェクのメロディーを歌っていた友達の気持ちの底に見えた情熱や、苦境でも折れない芯とそれ故の優しさ・・を 心の中の映像と重ねて思い出しました。