- 旅の絵本
安野光雅さんの、私の大好きな絵本です。
1巻から今は何巻まで出ているのでしょうか?
その内の何冊かを、20代の時から集めました。
この絵本に初めて出会ったのが小学校5年生の時(これは鮮明に覚えています^^)。
図書館で本を読む時間、窓辺のぽかぽか陽だまりの中でページをめくりながら、絵本に出てくる旅人の目線から「ヨーロッパ」を想像していました。
石畳の道、門をくぐって古い街並みに入ります。
街の中心には大きな噴水が。子供や大人も囲んでゆったりと流れる時間。
大きな教会の周りには広場があり、鳥たちが佇んでいます。
本に出てくる小さく描かれた人たちの、笑ったり泣いたり、怒ったり、仲直りをしたり。人生の縮図を見ていて物語りは無数にあるのだなと。
子供の頃メルヘンの世界を思い描いていたのですが、私も30を越して初めて目にした南ドイツの風景、旅先の風景と人々の日常も・・その絵本の世界そのものでした。
砂時計の砂が..さらさらと落ちるような、感情と感情の間にある隙間のような時間、ふっと息の抜ける時間は貴重です。
ほんの最近、そんな時間感覚を久し振りに思い出して、この絵本を手に取っています。