2010-10-03 – blog – Junko Takei , Klavierstunde

  • ミレー

小学生低学年の頃、山梨に住んでいたことがあります。
ぶどう畑が多かったり信玄餅のおいしかったことも^^思い出しますが・・

山梨県立美術館にミレーの絵が入ったのが丁度その頃で、
子どもの目線からは高い位置に飾られ、本当に神々しく見えたことを思い出します。

~とっても(値段の)高い、有名な人が描いた絵~という幼い知識程度で見たと思いますが、「働き動く人間が芸術的に美しく描かれる」ということに不思議な気持ちを持ったことを覚えています。
気取って、綺麗なドレスを着ていた方が美しく見えると^^。

心の底なのか右脳の隅なのか、鮮烈な印象は大人になるまで残っていました。
それから30年ほど経ってからオルセー美術館の片隅でミレーの多くの絵を前に時間の感覚を失って見入っていた時に、「ここに来れたのは必然だったんだな」と自己の感覚ですが・・そう感じました。

絵を見るのも、日常から脱却してしばし夢を見るのも人生の中の一瞬、
でも、そこに刻まれたものが方向を大きく動かして、また知らない間に動かされてもいる、と感じることは多くあります。